HENSHIN by KAMEN RIDER

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コラボレーションインタビュー with
渡辺淳之介

「大人になりきれずに大人になってしまった後悔」と「ANTi ADULT」をテーマに、音楽プロデューサーとしても活躍する渡辺淳之介氏が2018年に設立した「NEGLECT ADULT PATiENTS(ネグレクトアダルトペイシェンツ)」。

パンキッシュかつインパクトのあるグラフィックをメインに、シニカルでブラックユーモアあふれるデザインを独自の解釈で表現したウェアが人気を集める同ブランド。コレクション毎に行われるファッションショーでは、これまでの常識や価値観を打ち崩すワン&オンリーな演出に注目が集まり、今ではその噂が海を飛び越え、世界各地に熱心なファンが急増している。 そんな渡辺氏が今回、「仮面ライダー555(ファイズ)」をモチーフに、「HENSHIN by KAMEN RIDER」とのTシャツコレクションをリリース。異なる背景を持つ両者の出会い、そしてそこで起こったケミストリーについてお話を伺った。


―HENSHIN by KAMEN RIDERに対して最初に抱いた印象を聞かせていただけますか?

先にコラボレーションをしていたANREALAGEやFUMITO GANRYUのアイテムやオリジナルラインのスニーカーを見せていただいた時に、シンプルにお洒落だなって思ったのが初めに抱いた印象かもしれません。



―HENSHIN by KAMEN RIDERとコラボレーションをお受けいただいた理由とは?

本当に偶然なんですが、私自身が仮面ライダー555の一ファンだったというのが最大の理由です。その前衛的な物語性や、ゆえに持つ複雑さに惹かれていたのを思い出し、ぜひ一緒にやらせていただきたいと思いました。

仮面ライダー同士が戦うことや、怪人(オルフェノク)が一般人だったという、今までのシリーズでは考えられない設定が衝撃的だったんです。そして悩みや葛藤を繰り返しながら、最後は主人公も怪人になるという、ある種混沌とした展開に斬新さを感じていました。DVD BOXも全部持っていましたし(笑)。


今回のHENSHIN by KAMEN RIDERのデザインをする上コンセプト、その上で意識したことはありますでしょうか?

まず、使用させていただいた写真については、実際に仮面ライダー555を見ていた時に印象に残ったシーンを抜き出させていただきました。そしてせっかく関わらせていただいたので、私だけの主観だけではなく、ファンに向けても分かりやすい「画」ということも意識させていただいています。

基本的に「NEGLECT ADULT PATiENTS」の洋服作りの根底には、「自分が着たいと思うものを作る」というのがあります。そういう意味でも、めぐり合わせとして今回のモチーフに仮面ライダー555を選ばせていただいたことで、自分の好きが繋がり、一つの形となったのは嬉しかったです。お話が決まった時点で、もう一度、全話見直していますからね(笑)。

 

セレクトした写真への思いは?

怪人にスポット当てるという、仮面ライダーシリーズの中でも画期的な物語展開だったので、やはりオルフェノクは絶対に使いたいと思っていました。そんな思いから、主人公が怪人になったウルフオルフェノクとホースオルフェノクの象徴的なシーンをセレクトしています。オルフェノクが仮面ライダー555を助ける展開もあったりする、敵か味方か分からない部分がある作風を同列で表現したかったというのはあります。

これは僕の勝手な想像ですが、仮面ライダー555が好きな人は、もしかしたらオルフェノクの方が好きなんじゃないのかな?と感じるので。そこも含めてセレクトを考えさせていただきました。あと、SMART BRAIN社が物凄く好きだったので、そのロゴは絶対に使いたいと思っていました。

ベルトに関しては、時代感を表現したかったというのがあります。当時はスマートフォンではなく、ガラパコス携帯のようなものを使っているのを今の若い子たちが見たら、「なんだあの携帯の形は?」って不思議に感じるかもしれないと思い選びました。


仮面ライダー555の世界観をデザインに落とし込むにあたり悩んだり苦労した点は? 

苦労した点ではないのですが、日本人でも分かりやすいようにと思い、わざと直訳の英語でメッセージを書いていたんですけど、けっこう修正が入りまして(笑)。ネイティブスピーカーじゃないので、そういうところでも日本人らしさを表現できたら面白いじゃないですか。もちろん私自身もブランドをやっている身ですから、「HENSHIN by KAMEN RIDER」が持つブランドイメージを守らくてはいけない、といったところの大切さも理解できるので納得しています。

あとは、セレクトしたーシーンを画面から抜き出し、まだブラウン管テレビもあった時代の雰囲気を演出したいという当初のイメージがあったので、いただいたスチールのデータに少し古目に見える加工はさせていただきました。仕上がりは、一ファンである私から見ても欲しいなって思えるほど気に入っています。

 


―HENSHIN by KAMEN RIDERとのコラボアイテムのデザインを進めていくうちに感じた、ご自身のブランドとの共通点はありましたでしょうか?

「分かりやすさ」というのを、NEGLECT ADULT PATiENTSではコンセプトに掲げているので、「読める」「見てすぐ分かる」というところでは近い部分が合ったんじゃないかって思っています。

 



―ご自身が描く仮面ライダー作品を含めたヒーロー像はお持ちですか?

何にでもなりうる可能性があることが、いま思うヒーロー像かもしれません。何が正義で何が悪かが分からなくなっている感じ。すなわち今の時代で求められる多様性やジェンダーレスな感じがすでに描かれていたのが、仮面ライダー555からは感じていましたし。そういう意味でも、時代を先取りしていた作品なんだなって、改めて思いました。


―本コレクションを通してお客様に伝えたいことは?

ぜひ手に取り、買っていただけたら嬉しいな、というのはもちろんですが、それ以上に「色々な物があるんだ」というのを感じてもらえたら嬉しいです。

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