HENSHIN by KAMEN RIDER

+ INTERVIEW

BUG!? スペシャルインタビュー

ボール1つで繋げる、世界と人とカルチャー。

BUG!? スペシャルインタビュー
ボール1つで繋げる、世界と人とカルチャー。

バスケットボールと音楽やダンスを融合させ、超高速ドリブルや多彩なボールハンドリング、そしてアクロバティックなパフォーマンスで観客を魅了する、フリースタイルバスケットボール(以下、FBB)。このエンターテインメント性の高い競技・カルチャーに命を懸け、世界のトップシーンで戦い続けるのがBUG!?さん。

ネガティブなマインドに支配されていたという少年時代〜思春期。そこで出会ったヒーローたちへの憧れを胸に、「もっと強くなりたい」ともがき苦しみ成長し、そして辿り着いた日本一の称号。トレードマークでもあるピエロの仮面を被ることでもう1人の自分に変身し、パフォーマンスで人々に勇気や喜びを与える彼の姿は、まさにヒーロー。今回は『HENSHIN』の1周年記念ムービーで主役を務めた彼の、そのピエロの仮面の下に隠された素顔に迫ります。
『HENSHIN』とBUG!?さんが織りなす、唯一無二のスタイルと世界観が凝縮されたスペシャルムービーと合わせて、ぜひ最後までご覧ください。

 

『HENSHIN by KAMEN RIDER』とは
“変身!”というキャッチフレーズで知られる、仮面ライダー作品。その場のなりゆきや外的要因により戦う宿命を背負わされる主人公たち。彼らが不安や葛藤、挫折を味わいながら、次第に自分の中で覚悟を固めていく内面の変化こそ、仮面ライダー作品が持つ"タイムレスな価値"と捉え、服に袖を通す日常の過程で少しずつ自分をアップデートできる服を目指し、ファッションという切り口で「仮面ライダー」を再解釈・デザインするファッションブランド。



“何か一つのことを極めて、自分以外の誰かを幸せにしたり、心を震わせることが出来る人をヒーローと呼ぶんじゃないかなって。”

―今回、『HENSHIN』の1周年記念ムービーにご登場いただきました。1周年を記念して再リリースされる4種類のモデル(555、フォーゼ、W、エグゼイド)を次々にスイッチしながらのパフォーマンスは、まさに圧巻!

正直、FBBで普段着用しているスポーツメーカーのシューズと、機能的にも遜色ないことにビックリしました。パフォーマンスに全く影響がないどころか、むしろ良くなっているんじゃない!? ってくらい。中でも、お気に入りはファイズですね。自分のプレースタイルにも合っていましたし。普段、FBBで着用する際のシューズ選びで重視するのがグリップ性能。アクロバティックな技をやることが多いので、一歩目でキュッと踏ん張りが効くと「あぁ、足と一体化してる!」って感じられるっていう。

―身に付けるモノって大事ですよね。

なので、ルックスも非常に重要。僕の場合、シチュエーションに合わせてウェアやシューズを変えるタイプですし。下ろしたてのウェアや格好いいシューズを着用すると、やる気が出るというか。「このムーブにチャレンジしてみよう!」ってテンションも上がりますよね。

―普段のファッションについては、どうでしょう?

基本はシンプルですね。太陽と月じゃないけれど、“BUG!?モードの自分”と“本当の自分”では真逆な感じ。前者が派手めだとしたら、後者である普段は黒ばっかり。あと常にFBBが出来る格好が好きです。ウェアやシューズに髪型もそうですが、ファッションというのは、その人の内面が目に見える形でもっとも出てくる部分だと思います。

―確かにその人の趣味嗜好とか結構ダイレクトに出ますしね。ところで BUG!?さんは、仮面ライダー作品をご覧になっていましたか?

リアルタイムでは視聴できていませんが、再放送で観た仮面ライダー1号は、すごく強烈に残っています。歴史の出発点であり、世代を超えて仮面ライダーの象徴として記憶に刻まれているというオリジン感もメッチャ格好いいじゃないですか。

―テレビで観た特撮ヒーローが、自分にとっての最初のヒーロー像という人は多いですよね。

僕の場合、幼少期にテレビをあまり観ずに育ってきていたので漫画がそうかも。例えば『ダイの大冒険』『SLAM DUNK』『俺たちのフィールド』『ドカベン』など、片っ端からポジティブなメッセージのある作品を読んでいました。



―なるほど。たしかにどれも「何者でもなかった主人公が、ヒーローへと成長していく」という共通点がありますね。では、BUG !?さんにとってヒーローとはどんな存在ですか?

何か一つのことを極めて、自分以外の誰かを幸せにしたり、心を震わせることが出来る人をヒーローと呼ぶんじゃないかなって思います。スポーツでも何でもそうですが、その道で活躍されている方にはストーリーがあるじゃないですか? いきなり活躍できたわけではなく、そこに至る過程があって。なので全然違うジャンルの人でも、格好いいと思ったらインタビューを読んだりして、その人のことを深掘りするようにしています。自分もそうなるための参考に。これは今もずっと続けています。

―ヒーロー願望があったと?

メチャクチャ強くあった方だと思います。中学を卒業するまで、世の中の不条理に対しての怒りといったネガティブな感情に支配されていたので、その頃に読んだマンガにはすごく影響を受けました。特に少年マンガの主人公って、すごくキラキラ輝いているじゃないですか。自分も「彼らみたいに太陽のような存在になりたい」って思うようになって。

―BUG!?さんのトレードマークになっているピエロの仮面は“変身”という意味では、非常に分かりやすいキーワードになっています。そもそも着用し始めたキッカケを教えてください。

たしかにこの仮面を着ける瞬間って、自分にとって変身という感じはありますね。そもそものキッカケは、FBBと出会い、徐々にクラブイベントでパフォーマンスを披露するようになったんですが、自分以外に同じようなことをやっているヤツが誰もいなかったので、練習していても「なんでバスケットボールを持ってダンスの練習なんてしてんだよ」って目で見られたりもして……。

―FBBというカルチャーを知らない人たちの目には、奇異に映ったんでしょうね。

それが悔しくて「どうすればもっと観てもらえるのか? さらに特別な存在になるには?」と考えながら街を歩いていて、たまたま入った服屋でこのピエロの仮面に出会ったんです。見つけた瞬間にビビッときて、そこから着け続けて、コイツでもう5代目。ピエロって世界中の人々が知っているじゃないですか。この仮面を被っているだけで注目されるし、それによってパフォーマンスを見てもらいやすくなり、自分の好きな FBBを知ってもらえるんじゃないかと考えたんですよね、当時は。

―笑顔の奥にシリアスな何かを秘めている。そんなイメージのあるピエロは、仮面ライダーとも近しい存在に感じます。

僕自身、コレを着けてきた16年間、様々な葛藤がありました。脱いでしまおうと思う瞬間もあれば、着けていて良かったと思う瞬間もある。そういった仮面を着けて戦うということへの想いは、仮面ライダーともすごく似ているなぁって思います。

―ストリートの世界はスキルも大事ですが、それ以上にスタイルが重要じゃないですか。初めてマスクをしてパフォーマンスをした時の周囲の反応は?

最初は結構、言われましたよ。「キャッチーだけど、どうなの?」とか。まだ初心者だったこともあり、最初は負け続けていたのもありますが、そこから勝ち続けて大会で結果を出すことで、そういった周囲の意識もすべてひっくり返してきたって感じですね。



“理想の自分になるためには……まずは「自分が人生を賭けられるくらい好きなモノを見つけること」。次に「自分自身を信じること」。そして「誰よりも練習すること」。”


―まさに少年マンガの主人公じゃないですか。善悪の曖昧さは、仮面ライダーという作品が追いかけてきたテーマでもあります。BUG!?さんは善と悪、ポジティブとネガティブといった人間の二面性についてどう感じていますか?

最近、ありのままに生きていこうみたいなメッセージを色んな所で見かけますし、二面性があった方が人間らしくてイイんじゃないかなって。光が強いほど影も濃くなるし、ポジティブとネガティブは裏表なので、両方とも存在する状態が当たり前ですし。

―BUG!? さんは、自分の中のネガティブな部分をどうやってコントロールしているんですか?

僕の場合は練習ですね! FBBをプレーしている時が一番すべてを忘れられるというか、悔しかったり、キツかったり、ムカついたりというネガティブなマインドを、自分の好きなものをやることでポジティブに変えられたのかなぁと思います。

―歴代仮面ライダーの多くが、ひょんなことから“大いなる力”を手に入れて、それを使えるのは自分しかいないという使命感をもって戦います。BUG!?さんは、FBBというカルチャーを背負って世界を舞台に戦っていますが、そういった使命感的なものってありますか?

それで言えば、初めて1on1のバトルで優勝した時に、日本一になったのに自分の置かれている環境が全く変わらなかったんですよね。仕事も全然増えないじゃん!って(笑)。それを機に世界を意識し始めるようになったし、考えるようになったんです。「自分がメチャクチャ有名になって、このカルチャーを引っ張っていかないと後進も育たないし、自分自身が活躍する場所も無くなってしまう」って。

―カルチャーを引っ張るというのは、かなりのプレッシャーでしょうね。

それはモチロン感じていましたよ。色んなジャンルのチャンピオンたちと一緒にイベントに出演したりする中で、自分が情けないパフォーマンスをしたら「FBBってショボいじゃん」と言われてしまいますし。なので、チャンピオンとしての振る舞いも意識したし、FBBというカルチャーを背負っているという使命感を持って頑張っていた部分はあります。

―なるほど。チャンピオンとしての振る舞いという言葉が出ましたが、そういった理想の自分になるためには何が必要と考えますか。

まずは「自分が人生を賭けられるくらい好きなモノを見つけること」。次に「自分自身を信じること」。そしてコレは、FBBのプロを目指す生徒たちによく言っているんですが、「誰よりも練習すること」。食事の時間や睡眠の時間、勉強する時間を惜しんででもボールに触れて、FBBを好きになる。そうでなければ頑張れないし、それだけ“好き”という気持ちは強いんです。

―そんなBUG!?さんにとって、人生のタ―ニングポイントになった瞬間を教えてください。

まず一番は、16歳でFBBに出会った瞬間ですね。それをキッカケに仕事をしながらプロを目指して今へと至るっていう。この出来事によって、イイ意味で人生を狂わせられましたからね(笑)。

―かなりのインパクトがあったと想像出来ます。

相当インパクトありましたね。2005年頃、AND1というストリートボールブランドのパフォーマンスチームがMIX TAPEツアーというのをやっていて、そのVHSビデオが日本でもすごく流行っていたんですよね。いわゆる第一次ストリートボールブーム。その当時、スポーツが好きで色々とやっていたんですが、どれもしっくりこなくって……人よりは出来るけど、何かハマんないなぁって。そんなある日、バスケットコートがある地元の公園をフラッと通りがかった時に、大学生のお兄さんたちが音楽をかけて、ダボダボの服を着てバスケをやっているのを見て「カッコイイ!」って衝撃を受けて。

―BUG!?少年の目には、ストリートボーラーがクールな存在として映ったと。

思わず身体が動いて「一緒にやりたい!」と言ったら「毎晩やっているから、いつでも遊びに来なよ!」って。本当に毎日のように通っていました。そこで借りた本場のストリートボールのビデオの中に、コート以外の場所で、音楽をかけて沢山の人の中で踊っているような映像があったんです。それを観た瞬間に「コートの中じゃなくても人気者になれるんだ! これしかない!」と思い、真似して取り憑かれたようにメチャクチャ練習して。

―以前、別のインタビューでも「ずっと注目を浴びない人生だったが、これならイケるんじゃないかと思った」と話されていましたね。

ですね。始めたばっかりなのに、周りにすぐ追いつけたもんだから、「アレ? もしかして才能あるかも?」って思っちゃって(笑)。

―その後、侍BALLERSに加入したのが21歳の頃でしたっけ?

それも同じくらい、自分にとって大きな出来事でした。17〜18歳で FBBシーン自体が無かった地元・名古屋から大阪に移住し、ここで一番になろうって決めて働きながらFBBをやっていて、その2年後にはバトルでも負け知らずに。で、次は東京か福岡のどっちに行ったら、日本一になれるんだろうと迷っていた時に、侍BALLERSがツアーで大阪に来たんです。ショーを観たら、当時の僕にはない華があるし、キラキラ光っていて、もうヒーローだらけ。しかも僕と同い歳で日本2位のメンバーがいたんですよ。彼に「なぜ同い歳で日本2位になんてなれるの?」と聞いたら、「俺らは日本一、ショーの本数が多いから」って話で。確かに代表をはじめ、チーム全体のマインドもしっかりしているし、メンバー全員がFBBに命を懸けている。ここなら日本一になれる! と思って、その1週間後には福岡に行って「入れてくれ!」と直訴。だけど、そこから約半年間入れてくれず、やっと半年後に練習生としてツアーに帯同が認められて加入。さらにその1年後には、日本一の称号を獲れるまでになりました。

―練習生から日本一の称号を獲るまでのスピード感が早すぎません!?

やっぱり出演するショーの本数が凄まじく、毎週2〜3本はあるし、そもそもメンバーのスキルレベルも高かったというのが大きかったですね。僕自身、周囲のレベルが高いと、それに追いつくように能力が引き上げられる性質を多分持っていたんでしょうね。出来ない自分への悔しさをバネにして、メッチャ頑張れるみたいな。

―環境の変化が、スキルの成長を促してくれたんですね。

それは、人間的な部分も、ですね。「俺は1人で突っ走るから、自分以外はいらない。世の中全部クソ!」みたいなバッドマインドだったのを、「プロになりたいんでしょ? だったらそのマインドじゃ絶対になれないから!」って正してくれたのが、侍BALLERSの現代表・ゆーろうさん。本当に親父みたいな存在で、それはずっと変わらず。侍BALLERSへの加入が、2つ目の大きなターニングポイントですね。



“やっぱり一番は、パフォーマンスを観た人に心の底から感動して喜んでもらえて、それによって新たなカルチャーや人と繋がった瞬間。そんな時に、コレまでやってきて良かったなぁと感じます。”

―まさに『仮面ライダー』の立花藤兵衛=おやっさん! ちなみに、近年の仮面ライダーでは劇中に新たなフォームへとパワーアップします。BUG!?さんにとって、これを手に入れたことでレベルアップ出来た技ってありますか?

逆立ち系っていうんですかね。ブレイクダンスとFBBを合体させたスタイルの元祖は僕なんですよ。今は主流になっていますが、最初は「それはブレイクダンスじゃん!」って言われたりして。そんなアンチの声も僕が日本一を獲ったら、その翌年からはみんなやり始めるように。今の若い子たちにとっては標準装備ですからね。結果さえ出せば、それがベーシックになる!っていう。

―「競技の世界は、結果が全てですから分かりやすいですね。ところで、BUG !?というプレーヤーネームはいつから?

僕がFBBに出会った頃、ストリートでa.k.a(also known asの略で“別名”を意味する)を付けるのが流行っていたんですよ。で、僕は当時からダンスも好きで、他の人とは違うオリジナルの技を自分で考えてやっていたので周りから「自由過ぎ! バグッてる!」言われていて。で、クラブイベントに出演することになった時に「お前、バグでいいじゃん」って先輩が付けてくれたんです。自分でも呼びやすいしイイかなって。そこからですね。

―!?も最初から?

最初は付けていなかったんですが、活動していく中で何か物足りないなぁって思うようになり、パフォーマンスでビックリさせているし、「何それ?」って言わせているし、これからもそうでありたいということで「!」と「?」を付けました。まぁ、意味合いは後付けですが(笑)。

―BUG!?さんは、イベントでのパフォーマンスをはじめ、ワークショップ、1on1バトルのジャッジ、モデルなどなど、色々な形で発信をされていますが、そこには何か意図があるんでしょうか?

何かを発信する際には、「コレをやったらどうなるんだろう?」とゴールを決めずにやるパターンと、「コレをやることで、こうなる!」とゴールに向かってしっかり作っていくパターンの両方があります。基本的には後者。「この技なら子供からお年寄りまでみんなが面白いと思ってくれるな」。「逆にこの技だったら、トップダンサーも喜びそう」。「ダンサー相手でも、ブレイクダンスのイベントならこの技をやろう」とか。なので、見せる相手やシチュエーションによってプレイだけでなく音楽、ウェアも変えています。そうやって想像しながらパフォーマンスを作っていく事が多いですし、何より好きなんです。

―あくまで、相手ありきと。

その一方、プライベートでは自分の欲求に従い、気心の知れた仲間たちと仕事並にクオリティの高い作品を作ったりもします。要は「こう見てもらいたい」と「これを見せたい」という両方のバランスを取りながら活動している感じですかね。

―かなりクレバーですね。そんなBUG!?さんですが、FBBをやっていて、もっとも心が動く瞬間とは?

やっぱり一番は、パフォーマンスを観た人が「ヤバイ!」ってくらっていたり、格好いいと感じた子が自分でもFBBを始めてくれたりと、心の底から感動して喜んでもらえて、それによって新たなカルチャーや人と繋がった瞬間。そんな時に、コレまでやってきて良かったなぁと感じます。

―それは「一般の人々には、近づきがたい」というジレンマともいえるカルチャーの壁を、ピエロの仮面を被って、エンターテイメントとして昇華することで超えてきたBUG!?さんならでは、ですね。

理想としては、そこを目指しています。ただ、エンターテイメントに寄りすぎてもクールじゃない。ちゃんと競技としてのスキルを持っているからこそ、1つのカルチャーとして成立すると思うんです。なので、確固たるスキルの裏付けと、誰にでも伝わるような表現力で見せるエンターテイメント性。その両方を持っている人になりたいし、若い世代のためにもその道を作るのが自分のやるべきことなのかなって。それは僕にしか出来ないし、それを実現出来てこそ仮面を着けている意味があると思うので。

―ちなみに、越境(クロスオーバー)も『HENSHIN』の1つのテーマです。FBBというジャンルの壁を超えて何と共創したら、新たに面白いものが生まれますかね?

そういえば、FBBをテーマにした作品は日本ではまだないですね。……それでいえば、アニメにはなりたいかもしれない。FBBのパフォーマンスを描く場合、マンガという表現方法では難しそうですしね。あとは、次の仮面ライダーにもなりたい。「変身・仮面ライダーバグ!」みたいな(笑)。

―(笑)。仮面ライダーバグが、どんなキャラクターなのか気になります。

バスケットボールを駆使して戦うんですよ。“ボールをぶつけられた敵が仲間になる!”みたいな。僕が掲げているテーマが“ボール1つで世界が繋がる!”だし、ピッタリじゃないですか。ボール1つあればどこでも出来るし、誰にでもチャンスが与えられる最高に魅力的なカルチャー、それがFBBなので。

―“ボール1つで世界がつながる!”というのはオーディエンスとの関係性も然り。BUG!?さんはオーディエンスやファンの反応に影響を受けることってありますか?

影響はすごく受けますね。パフォーマンスに対して良い反応があればメッチャ嬉しいし。続けている内に怪我や環境の変化、辛かったり、悔しかったりと色々あるじゃないですか。それでも、応援してくれている人や後輩、仲間たちの期待を裏切りたくないという気持ちはすごくあります。



“限界まで一生懸命やった先にこそ、最高の楽しみや喜びがあるじゃないですか。それをチーム全員で共有して体験できたのは、本当に最高でした!”

―FBBのパフォーマンスでは、ドリブルでボールをつくリズムを支え、パフォーマンスを盛り上げてくれる音楽の存在も重要。今回のスペシャルムービーでもBGMがメチャクチャ格好良かったです。撮影現場でも音楽は流れていたんですか?

流していました! 音楽のアリ・ナシで全然違うんですよ。音にノッている時の感情の動きやバイブスから生まれる余韻というかアドリブが出てこないので、教科書通りの動きになっちゃうというか。なので、音楽があった方が、確実に人に伝わるパフォーマンスが出来ると思っています。

―実際に一緒に仕事をしてみて、チームのメンバーはいかがでしたか?

最高でしたね! ゼロベースから始まって、2回目のミーティングで、僕が10代の頃に何度も何度も観まくっていたNITRAID SBの DVDで映像編集をしていたKOVAさんが、映像制作するって知って。「レジェンドに撮ってもらえるんですか!?」って一気にテンション上がっちゃって(笑)。

―憧れの人と一緒に仕事が出来るって、激アツですね。

本当にそう! そこから話し合う中でアイデアがドンドン浮かんできて、「じゃあ、僕の仲間たちを紹介してもいいですか?」って、電話したのがDJ YASAさん。僕が24、5歳の頃から音源を提供してもらったり、ずっと応援してくれている方で「音楽を担当して欲しい」とお願いしたら二つ返事で「ええで!」って言ってもらえて。撮影場所も仲間が運営しているバスケットボールコートだし、仕事というよりも、みんなで楽しみながら本気で遊ぶみたいな感じで、メチャクチャ楽しかったです。限界まで一生懸命やった先にこそ、最高の楽しみや喜びがあるじゃないですか。それをチーム全員で共有して体験できたのは、本当に最高でした!

―では今回、一番こだわった部分を挙げるとしたら?

全員妥協しない人たちだから、撮影にも8時間近くかかりましたからね。う〜ん、スタートとラストがループしている部分もだし、ダンクしてリングにブラ下がる部分もだし……1分間という短い時間の中に全てのこだわりが詰まっている! って感じです。

―4種類のシューズを次々にスイッチしていくのも良かったです。

ですよね! なので、自分のプレースタイルで魅せながら、シューズもしっかり見せるという部分はかなり意識しました。色んな角度から動きを切り取るKOVAさんのカメラワークも最高でしたね、アフターエフェクトもヤバかったし。

―まさに必見! そういえば今回、ブランドコンセプトへの共感が、出演をOKいただけた理由の一つとお聞きしています。

“なりたい自分になるため”に、ピエロの仮面を被ったBUG !?というキャラクターを作ったんですが、当初はただ僕が仮面を被っているだけだったんですよね。パフォーマンスや振る舞いも他のみんなと一緒だったし。それがFBBに出会ってBUG !?を演じ続けるうちに、本当に性格も明るくなってきたし、誰とでも境界線を作らず仲良くなれる。そんな理想の自分に変身することが出来て。これって『HENSHIN』のコンセプトと同じだなって気付き、すごく共感できるなぁって。ぜひ一緒にやりたいと思っていたし、マインドが一緒だからイイものが出来る自信もあったので。



―では最後に改めて、1周年を迎えた『HENSHIN』への想いを込めて一言。

いやぁ、記念すべき『HENSHIN』の歴史の1ページに関われたってことがすごく嬉しいし、願わくば10年、20年と続けていってほしいですね。僕自身もFBBを続けてこなかったらこの場に立っていなかったし、“続けられる”って、すごく幸せなこと。続けていたからこそ見られる景色ってあると思うので、これからもよろしくお願いします!

 

“なりたい自分になるため”に、自らピエロの仮面を被ったBUG!?さん。外的要因で変身する仮面ライダーとは意を異なりますが、自分を応援してくれる誰かのために変身するという行動原理自体は、共に変わりません。「“続けられる”って、すごく幸せなこと」と語る彼と、2年目の新たなフェーズに突入した「HENSHIN」。共に共創しつつ、競争し合い、繋がり広がっていく世界から、これからも目が離せません。

文・取材:富永"トミー"修朗

 

〈BUG!?(プロ・フリースタイルバスケットボーラー)・Profile〉
「侍BALLERS」に所属。愛知県名古屋市出身。16~21歳までは大阪、その後は福岡、東京と拠点を移しながら、トレードマークのピエロのお面を被ったキャラクターとパフォーマンスで観衆を虜にし、国内外を回ってフリースタイルバスケットボールの魅力を伝える伝道者。そして“日本一=世界一”と称されるフリースタイルバスケットボール界において最も歴史と名誉ある大会「WFBA FREESTYLE BASKETBALL BATTLE JAPAN CHAMPIONSHIP」で史上最多となる3度の優勝を飾るなど、名実共にフリースタイルバスケットボール界の頂点に君臨する求道者でもある。

 

〈KOVA FILM・Profile〉
1999年から横須賀、横浜を中心にスケートボードを軸とした映像制作を開始。
2007年に自身初となるプロデュース作品「UNBOUND」DVDをリリース。
上記が認められ、ヒップホップ集団・NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのリーダーMACKA-CHIN氏の「A MACKA-CHIN JOINT/NITRAID SB」 のMVを制作し翌年NITRAIDから発売されたDVD「RAIDBACK」にて総合映像監督を担当。
その後、各メディア雑誌等で取り上げられスケートボードの枠を超えコマーシャル、ミュージックビデオなど多岐にわたる映像コンテンツを制作し、2018年に株式会社VANGLE P ICTURE Sを立ち上げる。

 

〈DJ YASA・Profile〉
DJを始めてわずか3年にして世界最大規模のDJバトル、DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP 2003において日本チャンプに輝くと、ロンドンで行われた世界大会で世界4位という衝撃デビューを果たす。その翌年、盟友 HI-C(DMC JAPAN DJ Championship 2014 Champ)とターンテーブリズムユニット『Kireek』を結成。2006年 DMC WORLD CHAMPIONSHIPでは2度目の日本チャンピオン、さらにWORLD FINALで会場に集まった様々な国の人々を興奮の渦へ誘い、堂々の第2位の座を獲得し世界に日本の名を刻み込んだ。

2019年 OILWORKSよりビートアルバム『KIBUN』リリース。

ビートメイカー×ターンテーブリストという新しいスタイルのアプローチを世間に提示した。

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